ヘルシー通信

脂肪組織には白色脂肪組織と褐色脂肪組織の2種類があります。

白色脂肪組織は一般的に脂肪と認識されている脂肪のことで、この脂肪が溜まりすぎるといわゆるメタボになってしまいます。

しかしダイエットの味方をしてくれる脂肪組織も存在します。それが褐色脂肪組織という脂肪なのです。

今回はこの褐色脂肪組織がどのような脂肪組織で、どうしてダイエットの味方をしてくれるのかを紹介しようと思います。

 

・褐色脂肪組織とは??

褐色脂肪組織という言葉は聞き慣れない言葉かと思います。なのでまずは褐色脂肪組織について説明していこうと思います。

冒頭でも述べた通り、脂肪組織には白色脂肪組織と褐色脂肪組織の2種類存在します。白色脂肪組織は主にお腹や皮膚の下に存在しており、体内で余った余分なエネルギーを蓄える働きをしています。

一方で褐色脂肪組織は白色脂肪組織とは全く違った役割を果たしています。その役割が、エネルギーを消費して熱を作り出すという働きです。白色脂肪組織はエネルギーを蓄えるのに対して褐色脂肪組織はエネルギーを使うという点で正反対の働きをしていると言えます。

褐色脂肪組織は体の中では肩甲骨周りや背中付近に存在しています。また、大人よりも赤ちゃんで褐色脂肪組織が多いことがしられています。

なぜ赤ちゃんに褐色脂肪組織が多いのかというと、赤ちゃんは動くことができないからです。

私たちは寒い環境に置かれると体を動かすことで体を温め、体温を維持することができますが、赤ちゃんは体が十分に発達していないため体を動かして体温を維持することができません。そこで褐色脂肪組織が熱を作り出し、体温を維持します。そのため赤ちゃんには褐色脂肪組織がたくさんあるのです。

 

・褐色脂肪組織を増やすには

褐色脂肪組織はエネルギーを消費して熱を作り出してくれる、ダイエットの味方とも言うべき脂肪組織です。そんな褐色脂肪組織を増やすことはできないのでしょうか。

褐色脂肪組織を増やす方法としては2つ挙げられます。1つは寒冷刺激を行うこと、もう1つは運動を行うことです。

寒冷刺激とは例えば冷たいシャワーを浴びたり、水温の低いプールに入ったりと、体に冷たいという刺激を与えることを言います。

体に寒冷刺激が加わると体が冷たいと感じ、副腎からストレスホルモンであるノルアドレナリンが分泌されます。ノルアドレナリンは血中に放出され、白色脂肪組織に届くと細胞内へ様々な情報を送ります。こうした情報を受け取った白色脂肪組織は、褐色脂肪組織のような性質を持つベージュ細胞へと変わります。

このように、白色脂肪組織が褐色脂肪組織のような性質を持つベージュ細胞になることを、ベージュ化といいます。

それではどうしてこのようなことが起きるのでしょうか。

褐色脂肪組織にはエネルギーを熱へと変換する脱共役タンパク質Uncoupling Protein 1 (UCP1)というタンパク質が存在します。このタンパク質は褐色脂肪組織に特異的に存在しており、白色脂肪組織にはほとんど存在していません。

しかし白色脂肪組織にノルアドレナリンの情報が伝わると、白色脂肪組織でもUCP1を作るようになり、熱を作れるようになっていきます。そのため寒冷刺激により白色脂肪組織が褐色脂肪組織のような性質を持つようになるのです。

運動を行うことでも寒冷刺激と同じようなことが起こっています。運動を行うことでもノルアドレナリンは分泌されるので、運動により分泌されたノルアドレナリンが白色脂肪組織に届きベージュ化を引き起こしています。

この他に、運動を行うことで筋肉からイリシンというホルモンが分泌されるのですが、このホルモンも白色脂肪組織のベージュ化に関連していることが知られています。

ダイエットというとカロリー消費を増やすために運動をする方がほとんどかと思いますが、運動には実は白色脂肪組織を褐色脂肪組織のような性質を持つベージュ細胞へと変えるという役割もあるのです。

寒冷刺激と運動を同時に行うような方法としては、水温の低いプールで泳ぐという方法が挙げられます。泳げない人もいるかもしれませんが、水中では空気の800倍もの抵抗があるので、歩くだけでも十分な運動になります。是非プールでの運動を取り入れてみてはどうでしょうか。

 

・まとめ

今回はダイエットの味方をしてくれる脂肪について紹介してきました。

多くの方が、脂肪はダイエットの敵だと思っていて一見矛盾するような内容に思うかもしれませんが、脂肪には白色脂肪組織と褐色脂肪組織の2種類が存在し、白色脂肪組織はエネルギーを蓄える役割を果たす一方褐色脂肪組織はネエルギーを消費し、熱を作り出すという全く反対の働きを持っています。

寒冷刺激や運動を行うとノルアドレナリンというホルモンが分泌され、白色脂肪組織が褐色脂肪組織のように熱を作り出せる性質を持ったベージュ細胞へと変わっていきます。

運動の種類としては水温の低いプールで泳ぐ方法が挙げられます。

寒冷刺激と運動を取り入れてベージュ細胞を増やし、ダイエットを成功させましょう。

 

中野卓

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